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Taka創造建築舎 | 木の家の生活を創造する会社
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2008年3月13日 | ブログ

便利そうで不便

昨日、急な飛び込みで見積もり依頼が飛び込んできた。
自宅の建て替えで、姉の嫁ぎ先である材木屋さんに木材の依頼をしようと思い声をかけたら、
一式全部任せて欲しいといわれ任せるつもりだったが、予算オーバーで2回、3回と見積もっても
予算が下がらないし、挙句の果てにあれを止めれば、これを止めれば、もっと小さくすればと
どんどん夢が奪われて行き、誰のために造る家なのかわからなくなってきた。
本音は、外断熱や耐震性等の要望も出したが、よく判っていないことと、これ以上価格アップしてはで
断念していたとの事である。
たまたま設計士が知り合いで、今更よそに声もかけられないだろうしということで、
事情を話せば判ってくれるとの事で、私のところに相談が来た。
親戚、都合がいいようで意外と曲者である。
まして今の建築は非常に難しい。
新しい商品が、工法が、法律がとめまぐるしく変わり、以前のように大工、工務店、材木屋さんで
請け負うのははっきり言って無理である。
中には、勉強熱心で頭の下がる人も、たまにはいるがごく稀である。
今回も、材木に関する知識は十分すぎるくらいあるだろうから、その点に関しては安心のはず。
しかし住宅は、約30種類の業者、100種類くらいの資材を正しく使いこなすことが重要であり、
使い方を間違うと、建物の寿命まで縮めてしまう。
昔から、家は大工、工務店、材木屋が請け負ってきた。
しかし何故、そういう業者に任せる人が減ってしまったか。
単に大手ハウスメーカーが宣伝力で伸びてきたからだけではない。
価格においても、大手は経費がかかり高いはずだが、販売価格は工務店より安いし、
大工工事、木材だけでなく総合トータルで安心できるよさがいっぱいある。
何故大手メーカーを辞め、個人で始めたか。
大手メーカーの良いところ、悪いところ、個人工務店の良いところ、悪いところを
省いたり、取り入れたりしながら、価格、性能、品質で本当にお客様から満足して頂きたい。
一生に一度の家作りに失敗して欲しくない。
そうでなかったら、何も無理してやる必要もない。
お客様の熱い思いに応えるために独立したのである。
今回声をかけていただき、結果的にどうなるか判らないが、現段階で不満があるまま
進めても必ずもっと不満が出てくるはずである。
大切な親戚関係も保ちながら、価格、品質等含め満足できる結果が残せるよう
頑張ってみようと思う。
頼むつもりで声をかけ後悔しているようだが、こうなると便利なようでこれほど不便な物はない。

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