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2022年9月6日 | ブログ

庇の威力

台風のおかげで新潟はフェ-ン現象

稲刈りまじかのこのころの暑さは毎年の事ではあるのですが・・・

暑さ寒さも彼岸まで...

と言われますが、今年もそうなのかなと。

ところで、現在の新築の住宅内は工事中でも外気温が暑ければ暑いほど涼しいのです

勿論、エアコンが付いてないので快適な温度とは行きませんが、扇風機でもあればよほど快適で

昔を知る大工さんなどは、それだけ、現代の住宅は高性能なんだと実感します

夏涼しければ、冬は暖かいわけですが、今は夏なので、ちょっと遮蔽(しゃへい)という観点で話をします

現在の住宅は前期の通り断熱性能を意識し、断熱材は勿論ですが、それ以上に開口部であるサッシの性能が重要視されます。

そんな観点で、近年は当たり前になったLow-eガラス (※ここでは詳しく説明すると長いので知りたい人はリンク先へ)簡単に言えばガラスに金属膜を貼ることにより遮熱、断熱の効果を得れるガラスの商品ですが、いわゆる、断熱性能を計算する際の数値Ua値の性能を上げるためには必需品です

私はいわゆる設計士として、パッシブ的考え(自然の光や日射、風を取り入れる設計)を若い時から学びそして自身の設計に取り入れてきた身としては、その前に建物の形・・・その中でも屋根の庇は重要であると考えています。

特に南側の庇は重要で30cm窓上に出すだけでもその効果たるは絶大で、お客様にその説明は欠かさずしており、高さ制限等のよほどの制約がない場合は南側の軒の出及び窓上の庇は取り付ける設計としています。

本屋根の軒の出と窓上の庇例

新潟の気候は夏と冬が真逆の地域 特に太陽の陽射しの南中時(正午)の角度が夏季は約70度 冬季は約30度で、その違いは非常に重要で、快適な住環境の観点から夏は陽射しを遮り、冬は逆に取り入れたいもの。その考えがパッシブ的考え方の基本です。

したがって、僅か30cmほどの庇でも夏は陽射しをカットしてくれ、本屋根の軒の出が90cmほど(できる限り長く低く)出ていても冬は陽射しが入るという計算のもとで設計します。

日射 遮蔽の概念の図 ※建築中の真砂の家より

そして、その窓に最近は格子戸を設けることでより陽射しをコントロ-ルがしやすくなり、さらに庭にコナラなどの落葉広葉樹を植えると更に有効に!!

格子戸も日射遮蔽のアイテムの一つに

私は意味のない形やデザインは好きでない。 勿論外観は格好良くしたいとは考えるが、無理矢理はしない。意味ある形でできる限り素直に考えることを基本としています。

なんて、偉そうに言ってますが、四季折々のある日本の気候風土に育った木造日本家屋建築の特徴を素直に学んでいるだけです。

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